ワールドカップ観戦雑感

相手ゴール前
昨日のエントリのマクラにするつもりが長くなりすぎてどちらがメインか分からなくなりそうだったので。
日本戦じゃない試合を観ていますと、常連国は ”決勝トーナメントに入ってトップギアに” という戦略的なものとは違う、自動で入るワールドカップ本番モードみたいなスイッチがあるみたいです。
妙に落ち着いているというか、それがスタイルのある戦い方なるものなのか、予選やAマッチと比べても何か違う気がします。調子は良くなさそうなのに、試合終わったら勝ってる。大会前、あんなにイケイケだった日本アタッカー陣が本番で勝ち切れない姿を見るとなおさらです。出場2回めのギリシャは常連国ではないですが、それでもFIFAランク12位ですもんね。戦い方知ってますわ。
スクランブル交差点の馬鹿騒ぎなどを耳にすると、今大会いちばん世界標準に近いプレーを見せてくれている選手が、「ワールドカップ辞退しようかな」と考えていたのもやむなし。代表チームだけ強くなって楽しませて!と言っても無理がありますでしょ。
前回優勝のスペインがあっさり沈没しましたが、ショートパスを細かく回していくスペインらしいスタイルが通用しなかったから負けた、とスパッと言えてしまうわけです。
トレンドがポゼッションサッカーからカウンターに移っているのが判って大会全体も超面白いので(おそらくあと一戦で終わってしまう)日本戦以外もぜひ。オススメチームは殴り合い上等の(文字通り)ヤンキーみたいなアメリカと、あとチリです、チリ!
ブービーの日本より低いチーム平均身長でも、ボールを止めて蹴る、早くて正確なキックという基本技術がめちゃめちゃ高い。そしてよく走る。10人みんな長友みたいな感じです。良いお手本です。そして国歌斉唱が熱い!
オケが終わってもアカペラでフルコーラス歌い上げるスタンド。やる気スイッチ入らないわけがない。日本もしつこく出場権を獲得しつづけていくことが肝心。まだまだ階段の途中です。
.@ClipKiss 「W杯本番の重圧下でのパフォーマンス」は、W杯本番の重圧の下でしか検証できないし、W杯本番の重圧下での試合経験も、W杯本番の重圧の中でしか積み上げられないわけで、結局のところ「歴史」とか「伝統」というのはそういうことなのだと思いますよ。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2014, 6月 21
おっしゃる通り。もちろん日本代表のブラジルでのスケジュールが長く続いてほしいと思っていますよ念のため。