Matthews' Issue

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俺的Heller's Cafe 考察

      2014/05/11

先日の水曜日は “Heller's Cafe” の展示会@渋谷でした。

カフェ什器の展示会じゃないですよ。シアトルのヴィンテージディーラーであるLarry McKaughan の膨大なコレクションを復刻するブランドで、生産を担当するのが我らがウエアハウス。

彼のディーリングカンパニー “Heller's Cafe” がそのままブランドネームになっているという訳です。初めて聞いたときは 「飲食でもないのにCafe って」 と思いましたが、彼のおじいさん (Hellerさん) が経営していたレストラン&ダンスホールの名前で、その仕事に敬意を表して使っているそうです。

今やNY で “酒屋” なる屋号のクロージングストアがある位ですからね。カフェ程度で驚いちゃいけません。会場で久しぶりにLarryさんに会いました。相変わらず頭ちっちゃいな~。

 「久しぶりです。僕のこと覚えてます?」
 「ああもちろん覚えてるよ」

即答ぶりに若干怪しさも覚えますが、悪い気はしないので良しとします。どちらにせよ僕の園児レベルのスピーキング力では大した話も出来ないので、「あーはん」 とか 「おぅいぇーす」 位の返ししかできませんでしたが…。

Larry は意外と普通のおじさんです。よく雑誌で見かける向うのディーラーのようないかつさもないし、意外とフツーの物着てるんですよね。

今回のコレクションは次の春夏です。シャンブレーやT シャツ、ワークパンツが中心ですから冬物のようなボリュームはありませんが、縫製仕様やさすがのユーズド加工など見るべきところはたくさんあります。各サンプルを前から後ろから裏から見ていたらLarry が話しかけてきました。

何とかヒアリングは小2レベルなので、「りありぃ?」「おぅ、ぐれーと」 と返すんですが、これはこうなんだ、これはおそらくこういうことだとLarry の口が止まってくれません。

そこで思ったのが、この人はヴィンテージディーラーっていうよりキュレーターみたいだな、と。キュレーターとは美術館や博物館で所蔵品の鑑定や研究をする専門職のことです。自分が着用することよりも、自分たちの先達が使っていた日常品を遺産として研究したりディールしたりすることに興味があるのかな、と。

そう考えるとテキスタイルや生産技術に長けたウエアハウスはうってつけのパートナーでしょう。価格帯は若干高めですが、1アイテムにしか使われない生地や部材を生産するとなれば致し方ないことです。ファーストチョイスはT シャツでいいのではないでしょうか。イイと思えたらシャツ、パンツなどなどにチャレンジしてみてください。

会場には1910 ~1920 年代の、コンディションも含めたらヘリテージクラスのビンテージも飾ってありましたが、それに近しいものが着られるって結構すごいこと。ただし着るのは今現在なので、古いどうこうだけではダメだと思います。最先端ナイロン物とのマッチングはちょっと難解でしょうが、レギュラーアイテムと合わせてこそ、一風変わった仕様や生地感が効いてくるように思います。それで詳しく見ると 「おぉスゲェ」 というのが服好きの愉しみなんじゃないかと。
(うーん、俺ちょっと変かも?)

 - WAREHOUSE, 日記